今さらですが、近くの公民館の図書館で(田舎チックで良いでしょ!?)、リリーフランキーさんの東京タワーを借りて読んでみました。昨日の朝借りて、昨夜遅くまでで読んでしまいました。
テレビの中のリリーさんは、おちゃらけていて、ちょっとやる気が無さそうで、フワフワしたイメージの人でした。だから、そういうタッチの軽~く楽しめる本かと思っていたら・・。こんな壮絶なお話だったとは・・。ちょっと意外でした。
リリーさんは、小倉生まれで大分の大学を経て東京へ行っている。私は大分生まれで小倉の大学を出て、関西を経て東京へ。何だか知っている場所も本の中にたっくさん登場して、知っている方言もたくさん散りばめられていて、親近感も湧いてきちゃいました。
そして、やっぱり大泣きしてしまいました。夜中の1時頃だったので、大声は上げられませんでしたが、涙がボロボロとこぼれました。
今、自分が大人になってみて、父や母の生き方を客観的に見てみた場合、疑問に思う事も多いし、時には注意したくなる事さえあります。
でも何だかんだ言っても、親に多大な影響を受けて私たちは育っていて今の性格が形成されていて、切っても切れない絆で結ばれているんですよね~。
この本の中で一番印象的だったのは、お母さんが亡くなった日にリリーさんがその日締め切りの原稿を書くか書かないかで、担当編集者ともめるシーンでした。
リリーさんとしては、目の前のお母さんと一緒に少しでも長く静かな時間を過ごしたいと思っていた訳ですが、編集さんは容赦なく「今日までの約束ですから、必ず仕上げて下さい」と言う。
そんな時、お母さんの死に顔を見ると、「あぁ、きっとオカンが生きていたら、『人に迷惑を掛けたらいかん。私はここで待ってるから、仕事しなさい。』と言うだろうなぁ」と思えてきた。
そして、リリーさんは、仕事をするのです。お母さんが生前繰り返し説いてきた「人に迷惑をかけないように生きる」と言う教えに従って・・。
きっと子供にとって大切なのは、どんな教育を受けさせたかと言うような事ではなく「こんな時、お父さんならどうするだろう?お母さんなら何と言うだろう?」と言うような価値基準を持たせてあげる事なのではないでしょうか。
いえ、ダメだと言っても勝手に親の姿を見て、自分形成をするのが子供なのでしょう。そう思うと、子供の事を考える一方で、親が自分の人生をしっかりと生き抜く事の方が、とてもとても重要なのではないかなぁと思えてきたりもしたのでした。
うちの場合、パパにはパパの生き方がかなりしっかりとあります。さて、私はどうするのかな?子育てはとても大変だし、とても素晴らしい事だと思うから、もう少し専念させてもらいたいなぁと思いつつ、その後の事もやっぱり考えていかなくちゃいけないですね~。
そして、その基本となる考えを作っていきたいなぁなんて思うのでした。
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